数値が高ければ良いわけではない!SPF日焼け止めの基礎知識
Beauty 2017.05.31 UPDATE

数値が高ければ良いわけではない!SPF日焼け止めの基礎知識

※ この記事は、2017年6月20日に追記しました!

紫外線のダメージはシミやシワといった肌老化の原因の一つです。そのため、エイジングケアでは紫外線対策は欠かせません。紫外線が強くなる春先からは、天気予報を見ると紫外線指数が表示されていますね。そろそろ本格的に紫外線対策をしなければ!と考えている方もいるでしょう。

紫外線対策で代表的なアイテムと言えば日焼け止めです。ドラッグストアでも日焼け止めコーナーが大きく売り場面積を占めています。種類が豊富なので、どれを選べば良いのか迷う方もいるのではないでしょうか。

日焼け止めのパッケージを見ると、SPFやPAといった数値が示されています。「数値は高い方が効果が高いから良い」というイメージをお持ちの方もいるでしょう。

しかし、日焼け止めは数値が高ければ良いというわけではありません。特に敏感肌の方が数値だけにこだわって選ぶと、肌荒れする可能性があるので注意が必要です。今回は日焼け止めの基礎知識として、SPFやPAの違いとそれぞれの適正値についてご紹介します。
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(ライター紹介)プロフィール(山下亜紀) (1)

山下亜紀(やました あき)
医療用医薬品の広告代理店でメディカルライターを経験。
ドラッグインフォメーションや医療従事者向け・患者向け資材の企画・制作に携わる。
2015年よりフリーランスのWebライターとしての活動を始める。
主に美容・健康を中心にコンテンツ案の作成からライティングを行う。

そもそもSPFって何?


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肌の構造は上から表皮、真皮、皮下組織という構造になっています。紫外線には波長の長いA波と、波長の短いB波があります。A波は真皮まで届き、B波は表皮まで届く波長です。

A波は4~8月頃が放射量のピークで、一年を通じて放射量に大きな変化はありません。また、一日の中では正午前後にピークとなり、太陽が出ている間は放射しています。天候に関係なく、窓ガラスや服さえも通過することもA波の特徴です。

一方のB波は一年を通して放射量に差があります。4月頃から増え始め、5~8月頃にピークを迎えます。10~3月は放射量が少なくなりますが、全く放射されていないわけではありません。

B波は一日の中でも放射量が変化します。B波の放射量は午前10時~午後4時の間が多く、正午にはピークを迎えると言われています。

日焼け止めの数値を表すものとして「SPF」が記載されていますが、SPFとは紫外線の中でもB波を防止する効果を示したものです。昔はSPF100といった日焼け止めもありましたが、現在ではSPF50+が最高値です。

B波の影響を受けると、日焼けして肌が赤くなります。シミやソバカスができるのもB波によるものです。A波は赤みなどの炎症は起きません。しかし、真皮に影響を及ぼすことからシワやたるみの原因となります。

日焼け止めと言えば、SPFの数値は高い方が良いというイメージがあります。しかし、SPFがどれだけ高い数値であってもA波を防止する効果はありません。

SPFとPAの違いって何?


A波を防止する数値を示したものが「PA値」です。日焼け止めのパッケージにはSPFと並んで、PA値が+マークで表記されています。PA値は効果の高さによって4段階に分かれています。+マークが多いほどA波を防止する効果が高くなります。

日焼け止めを選ぶ際はSPFだけに気を取られがちです。しかし、SPFだけでA波の防止効果は分かりません。日焼け止めを選ぶ際はA波を防ぐPA値と、B波を防ぐSPFをチェックする必要があります。

買い物などの日常生活であればPA++でも十分です。レジャーなど長時間屋外で過ごす場合や、暑い国への旅行の際はPA+++以上が良いでしょう。

一方のSPFは外にいる時間が2時間以内であればSPF10~20、日常生活を送る場合はSPF30で十分です。長時間屋外で過ごす場合や、暑い国への旅行の際はSPF50または50+が良いでしょう。

PA値もSPFも数値が高い方が良いというイメージがあります。しかし、日常生活を送る上では高い数値は必要ありません。私も以前は「日焼け止めの数値は高い方が良い」と思い込んでいた一人です。

肌荒れがひどくなって皮膚科を受診したところ、日焼け止めの見直しも必要と指導されました。「日常生活ではSPF30、PA++で十分」と言われたときは驚きでした。日焼け止めは数値が高くなるほど、肌にかかる負担も大きくなる可能性があるそうです。

肌に負担をかけてまで、毎日のように必要ないものを塗ることはありません。生活シーンに応じて、必要な数値の日焼け止めを使い分けることをオススメします。

SPFの後の数字は何を表しているの?


SPFの後ろの数字は、日焼け止めの効果の高さを表していると勘違いされることがあります。本当は効果の高さではなく、B波の影響を先延ばしにできる時間を表したものです。

B波の影響は紫外線を浴びてから20分後に現れると言われています。例えばSPF30の日焼け止めの場合、20(分)×30=600(分)です。約10時間はB波の影響を防止できることになります。

数値によってB波の影響を受ける時間が変わるなら、やはり日焼け止めの数値は高い方が良いのでは?と思ってしまいますよね。しかし、先ほどもご紹介したように、日焼け止めの数値が高くなるほど肌への負担も大きくなります。

日焼け止めには紫外線を防止するために、紫外線防止剤が含まれています。紫外線防止剤には「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」の2つがあります。

紫外線吸収剤は紫外線を吸収し、化学反応を起こすことで紫外線を防止します。白浮きもなく、使い心地が良いのが特徴です。一方の紫外線散乱剤は、光を反射することで紫外線を防止します。化学反応を起こさないので肌への負担はありません。しかし、白浮きしやすいという欠点があります。

数値の高い日焼け止めは、紫外線吸収剤だけ使用したものや両方の紫外線防止剤が配合されていることが多いです。敏感肌の方の場合、紫外線吸収剤配合の日焼け止めを使用すると、化学反応により肌荒れを起こす可能性があります。

肌の負担を考えると、紫外線吸収剤が配合されていない日焼け止めを選んだ方が良いでしょう。紫外線吸収剤が配合されていない日焼け止めは、パッケージに「ノンケミカル」や「紫外線吸収剤不使用」といった表記がされています。敏感肌の方はチェックしてから購入するようにしましょう。

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