【顔、脇、ひじ、ひざなど】皮膚科医の教えるNG黒ずみケア
Beauty 2017.04.21 UPDATE

【顔、脇、ひじ、ひざなど】皮膚科医の教えるNG黒ずみケア

※ この記事は、2017年4月21日に追記しました!
 
 
黒ずみに悩んでいるあなた。

でも、黒ずみといっても、顔の毛穴の黒ずみから、ワキ、デリケートゾーンまでさまざまな部位がありますよね。これらの黒ずみ、普段どんな風にケアしていますか?きっと、いろんな答えが返ってくることでしょう。でも、その中で、黒ずみケアとしては、やってはいけない方法もあるのです。

でも、よく「やってはいけない」「NG」といわれますが、大事なのは、「なぜやってはいけないのかを知ることです。それを理解しなければ、正しいケアだけを継続して行うのはむずかしいものです。

そこで今回は、やってはいけない黒ずみケアの理由をきちんと理解できるよう、解説していきます。

やってはいけない黒ずみケア~顔編


まずは、顔の毛穴の黒ずみケアのやってはいけないものをみていきましょう。

一日に何度も洗顔する


顔の毛穴の黒ずみが目立つ場合、皮脂が過剰に分泌されて毛穴詰まりを起こしている可能性があります。もしそれが原因であれば、皮脂分泌が多くなっている可能性も。そのため、脂っぽさを肌にいつも感じているのかもしれません。

また、何度も洗えば、黒ずみが除去できるのではないかと思う人もいるでしょう。でも、一日に何度も洗顔をするのはよくないといわれています。

その一番の理由は、皮脂を除去しすぎてしまい、乾燥しがちになるからです。脂っぽい肌は嫌いかもしれませんが、皮脂そのものは、肌を守るバリアの働きをしています。刺激だけでなく、乾燥からも守ってくれます。肌にとって乾燥は大敵。毛穴の開きだけでなく、しみやしわ、たるみなども起こってきます。これでは黒ずみのないつるつる美肌も叶いません。

また、一日に何度も洗顔するのがいけない別の理由として、かえって肌に刺激になり、肌を傷めてしまったり、強いマッサージなどの刺激でメラニンが生成されてしまい、色素沈着を起こしたりすることもあります。これでは、元も子もありませんよね。

皮脂詰まりが原因の黒ずみは、角栓というたんぱく質の角質と油分の皮脂とが混合してできあがっているものです。これは、石鹸では除去するのはむずかしいものです。なぜなら、皮脂は取れても、角質はたんぱく質でできているため、通常の洗顔剤では分解できないからです。

毛穴をこじ開ける


毛穴に詰まった角栓を除去するために、ピンセットなどで毛穴を無理やりこじ開けて、角栓を取ろうとするのは、やってはいけないケアです。

周りの皮膚に影響を及ぼさないように行えばいいという説もありますが、慣れていない場合はむずかしいものです。ほじくりだせば、周りの皮膚が傷つくこともありますし、失敗するとかえってしみとして残ってしまうこともあります。

運よく角栓を除去できたとしても、毛穴はさらに広がり、また角栓として詰まってしまう恐れもあります。

毛穴をこじあけて黒い角栓を除去することは、このようにあらゆる意味でいいことがはありません。むしろ逆効果になってしまうこともありますので、避けたほうがいいでしょう。

メイクを落とさないで寝る


これは分かっているけれど、ついついやってしまうことです。ケアではありませんが、疲れて帰ってきたり、飲み会の後でいい気分になったりすると、どうしても「今日は仕方ない…」「一晩くらいなら…」とクレンジングをせずに寝てしまうことがあります。

これはもちろんNGです。黒ずみ毛穴の原因は、汚れや汗、皮脂、ファンデーションの残りなどが毛穴に詰まることが一つ考えられているため、ファンデーションをしっかり落とさないことは、自ら黒ずみ毛穴を作っていることになります。

いくら疲れていても、メイクは必ず落としましょう。今では、市販のクレンジング剤でも、簡単にさっと落とせるものも多く出ています。もちろん、個人差があるので、自分の肌に合ったものを一つ、簡単に楽に落とせるクレンジング剤を用意しておくのがおすすめです。

毎日ピーリング剤を使用する


ピーリングは、古い角質を除去して、より肌のターンオーバーを促すために行うといい場合があります。しかし、ピーリングは、削る行為なので、セルフケアでは少々リスクがあります。市販のピーリング剤を用いて自分で行う際には、容量・用法をよく読んでから頻度を守って行うべきです。

「自分は黒ずみ毛穴が多いから」と毎日ピーリング剤を使うようなことは避けましょう。つるつるの鼻になりたいからと、つい連続して使い、肌に無理をさせてしまうケースも。自分の将来の肌のためにも、避けるようにしてください。

ピーリングは、基本的には医療機関で受けるほうがいいでしょう。皮膚科では、ケミカルピーリングという方法があります。これは、医師が肌の状態を見ながら、行ってくれるものです。また、ピーリングの後も保湿をするなどして、しっかりとケアしてくれます。

正しい顔の黒ずみケアの方法は?


黒ずみ毛穴は、どうすれば肌をできるだけ傷めずにケアできるのでしょうか。早速みていきましょう。

普段の洗顔方法


毛穴に詰まった皮脂や汚れを取りやすくするために、洗顔の前には、蒸しタオルを顔全体に当てて、温めましょう。毛穴が開くので、汚れが除去しやすくなります。洗顔はぬるま湯で、たっぷり細かい泡を立ててやさしく洗いましょう。熱湯にすると皮脂が必要以上に流出してしまうので、おすすめできません。

ゴシゴシこすらず、泡で洗うイメージです。皮脂を取りすぎないことを念頭に置きましょう。

また、すすぎにも注意が必要です。

ぬるぬるした洗顔料を残すのは、当然よくありませんので、しっかり流すこと。ただし、その後は、必要以上にすすぐのはやめましょう。洗顔料のぬるぬるがきちんととれたのを確認したら、洗顔を終えます。いくら皮脂が過剰に分泌されている肌でも、皮脂が適度に残るようにしたいですね。

ちなみに、皮脂を取りすぎていけない理由は、乾燥するからです。皮脂は、天然の保湿ベールと考えてください。肌が刺激を受けたときのバリアの役目を果たします。

洗顔後はたっぷり保湿を欠かさずに


洗顔が終わったら、すぐに化粧水で水分を補給して、つねにうるおった肌状態をキープしましょう。特に冬場はすぐに乾燥してしまいますので、気をつけないといけません。また、保湿をすることで、皮脂の過剰な分泌を抑えることができます。

酵素洗顔・酵素パックでスペシャルケア


週1回は、酵素洗顔を行うなど、スペシャルケアの日を決めて続けてみましょう。酵素は、たんぱく質でできた角質を分解する働きがあるため、よく毛穴の中の角栓の掃除のための酵素洗顔料や酵素パックなどが市販されています。

普通の洗顔料やオイルなどでは皮脂を溶かし出すことはできても、たんぱく質である角質を取り除くことはできません。酵素を活用して黒ずみ毛穴の中に詰まったものを取り除きましょう。

ただし、一回で完全に黒ずみ毛穴の中がきれいになるというものではありません。かといって、何度も行っていいものではありません。定期的に行い、習慣化することで、徐々に改善していきましょう。

酵素洗顔料や酵素パックは、各メーカーによってその内容が変わってきます。肌に合うか合わないかは、各自確認しながら使用してください。

クレイ洗顔・クレイパックでスペシャルケア


クレイ洗顔も、黒ずみ毛穴のスペシャルケアとして使える方法の一つです。クレイとは、泥・粘土のことです。ミネラル分をたっぷり含んでいます。皮脂や毛穴汚れを吸着して取り除く効果があるとされています。

クレイパックは、粉末や固形タイプ、チューブに入ったペーストタイプなどがあります。粉末や固形タイプは、水で溶いて、好みの硬さにして使うことができます。チューブに入ったペーストタイプは、もっとも手軽に使うことができるでしょう。

毛穴パックは適度に


毛穴に詰まった角栓がごっそり取れる毛穴パックもよく使われます。使用する場合には、回数を限定して使うようにしましょう。ただし、毛穴の中以外の周囲の肌の部分もはがれることが多いので、肌を傷めることにもつながります。何度も連続して行う、毎日行うなど、過剰な使用は避けましょう。

スペシャルケア前後の保湿はしっかりと十分に行う


酵素やクレイ、毛穴パックなどのスペシャルケアを行うときも、ぜひたっぷりと保湿を行うのを忘れないようにしましょう。ケアを行った後は、スッキリして油断してしまいがちですが、そういう特別なことをした後こそ保湿が重要です。

保湿には、ビタミンC誘導体の入った化粧水がおすすめ。ビタミンCをより浸透させやすくしたものです。また、コラーゲンやヒアルロン酸などの保湿成分の入った化粧水や美容液もおすすめです。化粧水だけでなく、美容液なども併用してしっかりと保湿するのをおすすめします。

やってはいけない黒ずみケア~ボディ編


では次に、ワキの下、ひじ、ひざ、デリケートゾーンなどのボディの黒ずみのケア方法のうち、やってはいけないものをみていきましょう。

やすりで磨く・強くこする


よく、ひじやひざなどのザラザラしたところに黒ずみができると、やすりで磨く方法があるといわれます。また、ナイロン製タオルでゴシゴシ洗ったり、スクラブ入りのクリームでマッサージしたりするのも同じように避けたほうがいいでしょう。

なぜなら、自分で行うとやりすぎてしまう恐れがあるからです。どれくらいやって大丈夫か、これ以上やったら傷つけることになるなどの加減は、なかなか分からないものです。そのような状態で行うと、やりすぎるリスクも高くなります。

なぜやりすぎてはいけないのでしょうか。それは、黒ずみを除去しようとして、逆効果になってしまうことがあるからです。ひじやひざなどの黒ずみの原因は、主に摩擦や刺激によってメラニンの分泌が高まり、色素沈着を起こすことにあります。刺激を不用意に与えることは、さらにメラニンを分泌させることになるため、ますます黒くなってしまいかねません。

また、刺激が強すぎると、皮膚は角質をより厚くして、さらに黒ずみが排出されにくくなります。逆効果にならないためにも、慎重に行う必要があります。

毛抜きでワキの下の毛を処理する


ワキの下の黒ずみの大きな原因は、ムダ毛の自己処理で刺激になり、メラニン色素が沈着してしまうことにあります。よって、普段の自己処理で刺激を与えるようなことは、ワキのケアとしては推奨できません。

特に、毛抜きで毛を抜くのは避けましょう。カミソリでもよくないといわれます。また、毛をはがすタイプの脱毛方法も刺激が強いので、避けるべきでしょう。

正しいボディの黒ずみケアの方法は?


では、ボディを傷つけずに正しく黒ずみケアをする方法をみていきましょう。

ワキの下の黒ずみの対処法


ワキの下の黒ずみの原因は、主に衣服による摩擦、除毛時のカミソリによる刺激や炎症、あせもなどの炎症やかぶれなどが考えられます。

こうした摩擦や炎症は、肌の防衛機能としてメラニンを分泌させてしまい、黒い色素が沈着してしまうのです。特にワキは刺激を頻繁に受ける機会が多いので、より黒ずみになりやすくなります。

一番の対処法は、やはり毛の処理をカミソリなどでは行わないことです。レーザーなどで永久脱毛してしまうのもいいでしょう。どうしてもカミソリなどで自己処理したい場合には、行う前と行った後に、必ず保湿クリームでケアすることを心がけましょう。

あせもなどの炎症やかぶれを繰り返す場合には、早めに皮膚科などに相談しましょう。

ひじ・ひざの黒ずみの対処法


ひじやひざなどの黒ずみの主な原因は、角質が厚くなることで、色素が沈着した後、排出されにくくなることにあります。そのため、対処法としては、表面の角質を少し削って、排出を早めてあげることがあります。

肌には「ターンオーバー機能」といって、肌が生まれ変わる機能があります。下の層から新しい細胞がどんどん上へ上がってくることで、新しい皮膚へと生まれ変わります。表面の皮膚を削ると、肌のターンオーバーが早まるので、この機能を促すためにピーリングが行われます。

ただし、スクラブ入りのクリームなどや、ピーリング剤などを用いて自分でやろうとすると、どうしてもやりすぎてしまい、肌を結果的に傷つけてしまうことになりかねません。そのような事態を防ぐためにも、自己流ケアや「削る」考えはあまり持たないほうがいいでしょう。

もしよほど気になる場合、皮膚科や美容皮膚科でピーリングを受ける方法もあります。

デリケートゾーンの黒ずみの対処法


デリケートゾーンの黒ずみの原因は、主に摩擦やかぶれなどによるものです。特に下着や生理用ナプキンでのこすれやトイレでふくときなど、摩擦が日常的に起こります。かぶれも、下着の素材によっても起こることがありますし、生理用のナプキンなどで生じる人もいます。

こうしたデリケートゾーンの黒ずみの原因から、肌への摩擦やこすれをできるだけなくすことが先決です。下着は天然繊維のものを使うなどして、肌にできるだけ負担のないものを選びましょう。トイレの際にも、ペーパーでやさしく押さえるような形でふくのをおすすめします。

また、ナプキンは、布ナプキンを使用するとかぶれなくなったという声もあります。もしかぶれに悩まされている人がいれば、布ナプキンに変えるのがおすすめです。

皮膚科でのケミカルピーリングについて


皮膚科や美容クリニックの中には、ケミカルピーリングを受けられるところがあります。ケミカルピーリングには、「グリコール酸(AHA)」「サリチル酸」などの薬剤を用いて行われます。いずれもピーリングの効果が高く、肌へのやさしさなどが考慮されたものです。医師に状態を見てもらいながら受けることができるので、自分で行うよりも安全に行えます。

ボディだけでなく、顔の黒ずみもピーリングを行っているところもありますので、どうしても黒ずみが気になるという方、安全に行いたいという方は、利用してみるといいでしょう。ただし、医院によってその施術の内容や費用は大きく異なります。必ず事前に確認して自分が本当に納得した上で受けるようにしましょう。

顔やボディの黒ずみケアには、やってはいけないケア方法があります。ちょっと知った知識だけで、自己流のケアするのがもっとも危険です。まずはなぜ行ってはいけないのかをよく理解して、その行為を行うのをやめるのをおすすめします。

どのようなケア方法ならOKなのか、正しい知識を持って、その方法を行ってみましょう。ただし、いくら正しい方法であっても、化粧品選びや自分の肌の状態、黒ずみの度合によっても、ケアを変える必要もあります。ぜひ自分に合った方法で、黒ずみケアに取り組んでみてください。

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(監修・取材協力)

蘇原 しのぶ(そはら しのぶ)先生

皮膚科医。東海大学医学部卒業後、北里大学皮膚科、獨協大学皮膚科を経て、白斑専門の新宿皮フ科副院長。2016年にしのぶ皮膚科開業。皮膚科・皮膚外科歴13年。ヒアルロン酸、ボトックスマスター認定医、日本アンチエイジング外科・美容再生研究会認定医。オールアバウト美と健康のガイドでもあり、「スッキリ‼︎」・「この差って何ですか?」等のメディア活動も精力的にこなしている。