デリケートゾーンを石鹸で洗うとしみるのはなぜ?【医師監修】
Beauty 2017.05.25 UPDATE

デリケートゾーンを石鹸で洗うとしみるのはなぜ?【医師監修】

 

2.デリケートゾーンの誤った洗い方


デリケートゾーン専用の石鹸を使っても、洗い方を間違えれば無意味になります。ナイロンタオルなどで強く洗うと、やはり肌を守る機能まで落としてしまいます。

まずデリケートゾーンに専用の石鹸をつけるのではなく、適量を手にとり、泡立てネットなどでよく泡立ててください。

そしてその泡を使い、決して爪は立てず、指の腹でアンダーヘアからデリケートゾーンの前のほうへ、マッサージしていくようにやさしく洗ってゆきます。最後に肛門とその周辺を洗ってください。先に肛門を洗うと、他の場所に雑菌を移す恐れがあります。

全体に泡が行きわたったら、そのまま3分ほど待ち、殺菌や有効成分が染み渡るのを待ってから、ぬる目のシャワーできれいに流してください。熱いシャワーは必要な皮脂まで落としてしまい、石鹸成分の洗い残しも肌荒れの原因になります。

3.アンダーヘア処理の影響


定期的にアンダーヘアを処理している女性も多いでしょう。しかし、この処理もときに肌を痛め、石鹸がしみる原因になります。

普通の石鹸やT字カミソリなどでアンダーヘアを処理している人も多いのではないでしょうか。

すでに書いた通り、普通の石鹸ではデリケートゾーンの肌に刺激が強すぎますし、さらにカミソリで肌を剃ると、カミソリ負けで肌の表面まで削り落としてしまいます。

特に使い捨てや使い古しのものは、刃に微細な刃こぼれが無数にあり、デリケートゾーンを細かい傷だらけにしてしまって、石鹸が強くしみる原因になります。

アンダーヘアの処理前には、まずデリケートゾーンを保湿しておきます。肌に弾力性があれば、カミソリ負けを軽減できます。

シェーバーもデリケートゾーン専用のものを使いましょう。ペンタイプの電気シェーバーなら、肌を刺激せず安全に処理できます。また専用のシェーバーなら、剃りながら刃からジェルが出る、刃に肌をガードする機構があるなど、数々の機能があります。

シェービングジェルもデリケートゾーン用のものなら、やはり弱酸性で刺激が少なく、多くの有効成分も含まれています。

処理の際は、上から下へと、毛の流れに逆らわず行い、一ヶ所を何度も剃らないことで、刺激を軽減できます。

処理を終えたら、デリケートゾーン用の保湿剤やローションなどで肌をケアしましょう。

4.病気


ここまでに書いたような間違ったお手入れはしていないはずなのに、石鹸がしみてしまう。さらにデリケートゾーンの炎症やかゆみ、おりものの異常などがある場合は、病気の疑いがあります。

以下、デリケートゾーンの肌を荒れさせる病気の例をいくつか挙げます。

カンジダ膣炎(膣カンジダ症)


外陰部や膣内に炎症が出て、強いかゆみが出ます。またおりものが白くてボロボロした酒かす状で、生臭い臭いになります。

原因となるカンジダ菌は真菌(カビの一種)で、誰もが身体にもつ常在菌です。普段は免疫力によって増殖を抑えられていますが、疲れやストレス、病気などによる免疫力の低下で、カンジダ菌が異常増殖すると発症します。

そのため性交経験のない女性でも発症しうる、ごくありふれた病気で、女性の5人に1人はかかった経験があるといわれます。

細菌性膣炎


膣内ではデーデルライン桿菌という善玉菌が乳酸を生成しており、ph4.5以下の酸性に保つことで雑菌の繁殖を防いでいます。しかし何かの原因でこの善玉菌が減少してしまい、雑菌の増殖することで起こる症状の総称です。

発症すると膣や外陰部の炎症により、かゆみや痛みが出ることもありますが、ごく軽い炎症のため、ほぼ無症状なことも多いです。おりものは黄色か灰色で水っぽく、生臭い臭いのものになります。

アトピー性皮膚炎


皮膚にかゆみがある炎症が出たり治まったりを繰り返す症状です。原因はよくわかっていませんが、アレルギー体質に加え、皮膚のバリア機能の低下、細菌やアレルギー物質、疲労や病気、ストレスなど、複数の要因により発症すると考えられています。

女性の場合、外陰部にアトピーを発症することも多く、カンジダ膣炎を併発することがあります。

外陰潰瘍


女性の場合、大小陰唇や腟粘膜に痛みのある潰瘍ができて、1~2週間ほどで治っては、再発を繰り返します。排尿時に痛み、また生理周期に合わせて悪化することもあります。

原因ははっきりしませんが、免疫の異常による自己免疫疾患だと考えられています。またベーチェット病によってこの症状が出ることもあります。

性器ヘルペス症


性行為によるSTD(性感染症)で、単純ヘルペスウイルス(HSV)への感染から一週間ほどで、外陰部にかゆみや違和感を覚え、やがて水疱や潰瘍ができて痛み出します。

トリコモナス膣炎


主に性行為を通じてトリコモナス原虫という微生物に感染することで発症するSTDですが、風呂場や下着、タオルなどの共有による感染。まれに出産時の母子感染もあります。

数日から一ヶ月の潜伏期間を経て、外陰部に強いかゆみを覚えるようになりますが、女性の約3割には自覚症状がありません。またおりものが緑から黄色がかった、泡立ったものになり、強い悪臭を発します。

まとめ


デリケートゾーンに石鹸がしみる原因もいろいろありますが、単なるケアの間違いであっても、改めないでいると、膣内フローラの乱れや雑菌の感染を招いて病気になることがあります。

ましてや病気になってしまっては、他の感染症を併発するリスクが高まる、さらには不妊などの症状を引き起こす原因になります。

デリケートゾーンに石鹸がしみるのは、身体からの警告ともいえます。正しいケアで病気を予防して、もし病気と考えられるときは、すぐに婦人科を受診しましょう。

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