デリケートゾーンで、かゆみと腫れが同時に出る原因【医師監修】
Beauty 2017.05.25 UPDATE

デリケートゾーンで、かゆみと腫れが同時に出る原因【医師監修】

 

トリコモナス膣炎


主に性行為からトリコモナス原虫という微生物に感染することで発症するSTDのひとつですが、風呂場や下着、タオルなどの共有で感染することや、まれに出産時の母子感染もあります。

陰部がやや赤みがかって、外陰部に強いかゆみを覚える症状が出ます。またおりものが緑から黄色がかって泡立ったものになり、悪臭を発します。感染者の約3割には自覚症状がありませんが、この病気を放置すると卵管不妊や、妊娠時の前期破水、早産の原因になります。

治療は婦人科での薬物療法になりますが、途中で服用をやめると再発の恐れがあるので、症状が治まったようでも、自分の判断で治療を中止しないでください。

尖圭コンジローマ


あらゆる性行為を通じて、皮膚や粘膜の小さな傷からヒトパピローマウイルス(HPV)に感染することで発症するSTD(性感染症)の一種です。まれにサウナや公衆浴場などで感染することもあります。HPVには良性と悪性のものがあり、良性はコンジローマの原因になり、悪性は子宮頸がんの原因になります。

女性の場合、平均3ヶ月ほどの潜伏期間を経て、性器や肛門の周辺、陰部にいぼができます。いぼが大きくなるとニワトリのとさかやカリフラワーのような形状になります。かゆみや痛みが起こることもありますが、自覚症状はあまりありません。

女性は婦人科で診察を受け、塗り薬や外科的手術によっていぼを除去します。比較的、完治しやすい病気ですが、再発率も高いですので注意が必要です。

市販のクリームなどの効果は?


オロナインなど、かぶれや肌荒れによく効く市販の軟膏やクリームは多々あります。そんな市販薬では、これらの病気に効果はないのか、と疑問を覚える人もいるでしょう。

結論から言うと、市販薬でかゆみは抑えられますが、病気そのものは治せません。それどころか、場合によっては悪化させることもあります。

というのも、市販薬には主に殺菌、麻酔、保湿、かゆみの原因物質の働きを抑える、皮膚の新陳代謝を促進するなどの効果を持つ成分が配合されています。

これらの成分で、患部のかゆみを抑えると同時に、雑菌を除去して肌荒れの原因を断ち、炎症を起こした皮膚の再生を助けることで、元の健康な肌に治すのが市販薬の効能です。

そのため、皮膚が下着やナプキンと摩擦してのかぶれや、雑菌の繁殖による炎症には高い効果があります。

しかしここに上げた病気は、どれもさまざまな要因や、特殊なウイルス、微生物が原因のため、市販薬の殺菌効果は通用せず、他の効果も意味がなくなります。

特にカンジダ膣炎の原因、真菌はカビの一種なので、普通の殺菌では効果がなく、逆に他の雑菌を排除することで、真菌の繁殖を助けて症状を悪化させてしまいます。

これらの病気が疑われるときは、市販薬に頼ってかゆみをごまかすのではなく、必ず婦人科の診療で原因を特定して、正しい治療を受けてください。

まとめ


ここではデリケートゾーンの腫れとかゆみを起こす代表的な病気を説明しましたが、場合によってはほとんど自覚症状がなく、おりものの変化ぐらいしか症状が出ないこともあります。

しかしこれらの病気は、日常生活に支障が出る症状がないからといって放置すると、より恐ろしい感染症にかかるリスクが増大するほか、数々の重大な症状に至る危険性があります。

特に不快な症状はなくとも、デリケートゾーンが腫れている、おりものの状態や臭いがおかしいなどのことに気づいたら、すぐ婦人科を受診してみてください。

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